2016年11月27日日曜日

平野弥 2016年秋新着ワイン試飲 2/2

その1からの続きです


Arlaud  2013 Bourgogne Roncevie @4500
大人しさとキュートな赤果実、エレガントな黄色も少しまとう香り。アルローらしい和な甘い香り。少しの木々、樹木もあり、ずっと香っていられる。口に含むと活き活きと酸味が駆け出す。梅の風味があり、やさしい風が2本線できれいにスーッと低空飛行で上昇しながら伸びていき、伸びていった先ではほわほわとした空間としてまとまる。余韻がほんわかして心地よい。味わいが感性に訴えてきて、自分自身と一致してくるイメージがある。


Claude Dugat  2013 Bourgogne Rouge @6400
黒い立方体に果実が詰まった香り。そこに黄色の球体が内包されている。口に含むとデュガに感じる枯れ葉のような風味、紅茶の茶葉を浸漬させたような風味がある。味わいも立方体だが1日経過しているからかその輪郭はやや緩い。一体感というよりも統一感という言葉が相応しい味わい。



「写真撮り忘れ」

Lecheneaut  2013 Bourgogne Hautes Cotes de Nuits Rouge @4700
ガツっというエッジの効いた香り。味わいは梅を漬け込んだようなものから、その後はエレガントさが進む。レシュノーはガッチリした味わいの印象を持っているが、これはピュアできれい。最近のヴィンテージはこの傾向があるそうです。


Jean Claude Ramonet  2014 Pernand Vergelesses Rouge @7400
花の香り。味わいは5㎝ぐらいの丸い核があり、その丸さが重なるように横後方へと増えていきながら進んでいく。果実の酸味がフラム。甘くやわらかで、果皮の苦みがある。


Jean Claude Ramonet  2014 Chassagne Montrachet Rouge @7200
前者と同じ感じの香り。味わいは甘く柔らかい。


Domaine du Clos Salomon  2014 Givry 1er Cru Clos Salomon @5600
可憐な黄色い花、やわらかい香り。口に含むと、とにかくおいしい。柔らかく、一体感ある味わいで、しみじみとして、強すぎず、とてもバランスのよいおいしさ。クロ・サロモンはいつも力強さに負けそうになるが、ヴィンテージなのか1日経過したからなのか、とても心地よい香りと味わいになっている。


Jean Baptiste Ponsot  2013 Rully Rouge @4000
黒い核がしっかりとしたエッジをもつ香り。口に含むと酸味そのものの質感、バランスがよく、味わい全体としてもバランスがよい。味わいが舌から浮いており、ふわっと高いトーンへすぐに昇っていく。すっきりして後味はしっかりある。旨みが多い。


Jean Baptiste Ponsot  2014 Rully 1er Cru Molesme Rouge @4800
前者ルージュと同じ傾向の香りだが、前者とは異なり、香りを追おうとすると引き込まれていく。口に含むとガッシリした、でも柔らかく丸い味わいの塊があり、酸味とのバランスもよく、旨みが多い。


Tollot Beaut  2013 Chorey les Beaune @5800
ガッチリして、相撲のがぶり寄りされるようにゆっくりと力強く押し迫ってくる香り。香りの要素が凝縮している。赤果実のきれいさが中央にあり、その周囲には白粉がある。すごく甘い香りで甲殻類も含む。口に含むと味わいは薄く旨みがあり、素直で、子供のようにポツンっとそこにいる印象を受ける。


Lecheneaut  2013 Nuits St Georges @7700
赤果実の酸が伸びて訴えてくる。甲殻類と塩味からかっぱえびせん、五香粉も香る。香りにガツッとしたデュガっぽさもある。口に含むと赤果実の酸味がキューっと伸びていく。木の風味と鼻孔に抜ける風味がよい。


Hubert Lignier  2013 Gevrey Chambertin @9300
とても甘さのある香り、やさしい和の甘い香り。甲殻類の上澄みを取ったような香りが伸びて、訴えてくる。きれい。口に含むと舌の周囲に旨みがあり、1mぐらいの周囲空間を作る。


Claude Dugat  2013 Gevrey Chambertin @13100
香りがすぐにデュガ。実の詰まった香り、黄色と赤い花、バラ、ローズヒップなどが香る。パッと明るさが広がる。やや陰湿な印象をもつデュガだがこれは明るい。味わいは以前のヴィンテージと比べて少し薄めで、柔らかく飲みやすい。疲れずに飲み続けられるのでちょうどよく感じる。


25種類を試飲させていただきました。
明るさ、ピュアさ、開放感を求めているので、そういった点で、ミクルスキ、ジャック・カリヨン、ユドロ・ノエラ、アルロー、クロ・サロモン、トロボーが好みでした。ミクルスキやアルローなどは元々好きな生産者ですが、いつも強すぎと感じていたクロ・サロモン、トロボーが好みに入ったことは新しいです。落ち着かせてから飲みたいと思います。